マルチーズは、雪のように白く、絹のように柔らかい被毛が印象的な、愛らしさいっぱいの犬です。
僧帽弁閉鎖不全症
犬の僧帽弁閉鎖不全症は、老犬期の小型犬に多くみられる心臓病で、犬の心臓病の約３分の２を占めています。発症すると、主に乾いた咳や呼吸困難などの症状が現れます。
・症状
僧帽弁閉鎖不全症にかかると、乾いた咳が出たり（散歩の途中や帰宅後、夜中など）、運動時に疲れやすく座りこむ、呼吸困難などの症状が現れます。また、病気が進行すると肺水腫を引き起こすこともあります。
犬種では、マルチーズ、ヨークシャー・テリア、シーズー、キャバリアなどの小型犬がかかりやすく、とくに老犬期に多くみられますが、早い場合には５～６歳で症状が現れることもあります。
・原因
僧帽弁閉鎖不全症は、老化や遺伝によって僧帽弁（心臓のなかにあって、血液の逆流を防ぐ働きをする弁）がぴったりと閉じなくなることが原因で発症します。僧帽弁が閉じないと血液が逆流をくり返し、心臓が肥大します。それによって気管支が圧迫されたり、肺の機能が低下したりして、肺がうっ血して呼吸がうまくできなくなります。
・治療方法
僧帽弁閉鎖不全症を完全に治す治療法は、残念ながらありません。したがって、投薬によって心臓の血管を拡張させて負担を抑え、病気の進行をできるだけ遅らせる治療が中心となります。肺水腫などの症状がみられる場合には、その治療もおこないます。
・予防方法
僧帽弁閉鎖不全症を予防するには、早期発見・早期治療が大切です。とくに５歳を過ぎた小型犬を飼っている場合は、動物病院で定期検査を受けるようにしましょう。
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マルチーズが患う病気